焙煎は「営業届出」の対象

2021年の食品衛生法改正後、コーヒー豆の焙煎・加工は許可業種ではなく営業届出の対象になりました。届出業種の一覧には「コーヒー製造・加工業(飲料の製造を除く。)」と明記されています(大阪市、東京都中央区、栃木県、京都市などの案内)。一方、飲み物としてコーヒーを提供する場合は飲食店営業などの許可が必要です。

密封包装した焙煎豆の扱い

2021年11月18日の食品衛生法施行規則の改正で、コーヒー生豆、焙煎コーヒー豆、これらを挽いたものなどは、密封包装食品製造業の許可の対象から外れました。代わりに営業届出が必要です(厚生労働省通知 生食発1118第1号)。

届出の方法

  • 届出先は管轄の保健所。窓口または厚生労働省の「食品衛生申請等システム」で届け出られます。
  • 主な届出事項は、氏名、施設の所在地、営業の形態、主な取扱食品、食品衛生責任者の氏名など。
  • 大阪市と東京都中央区は、手数料は不要で、有効期限がないため更新も不要と案内しています。

届出営業であっても、食品衛生責任者の選任とHACCPに沿った衛生管理は必要です。

カフェで焙煎もする場合

船橋市は「許可営業施設において、届出営業を併せて営む場合についても、届出が必要」と明記しています。つまり、飲食店営業の許可を持つカフェで焙煎豆を製造・販売するときに、別にコーヒー製造・加工業の届出を求める自治体があります。明記していない自治体も多いため、管轄の保健所に確認してください。

確認が必要なケース

  • 他社が焙煎・包装した豆を仕入れて売るだけの場合:常温で長期保存できる包装食品の販売業は許可も届出も不要とされていますが、包装済みの焙煎豆がこれに当たると明示した公的な記載は、今回の調査では見つかりませんでした。
  • 量り売り・小分け:「食品の小分け業」は許可業種です。量り売りの扱いも保健所に確認しましょう。
  • 焙煎機の消防上の扱い:東京消防庁のページには、焙煎機が「火を使用する設備」のどの区分に当たるかの記載がありません。設置前に管轄の消防署に確認してください。

焙煎業向けの衛生管理の参考として、全日本コーヒー協会などが作成し厚生労働省が確認した手引書「コーヒー製造」が公開されています。